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【恐ろしい話】中古車 短編 - 恐ろしい話

【恐ろしい話】中古車 短編


友人があるディラーから中古車を買った。


二年落ち、ほとんど傷も無く、状態も良かった。


購入後一月くらいして、夜中に運転していたら、



突然エンストしたという。


とりあえずバンパーを開けてエンジンを調べていると、


何かの拍子でトランクが自然に開いたそうだ。


立ち往生した挙句、結局JAFを呼んで車を牽引してもらい、


その翌日には知り合いの整備工場に持っていった。


二日後、知り合いの整備工から電話が入り、友人は車を見に行った。


「この車どっかにぶつけた?」


いきなり整備工の知人はそう言ったそうだ。


「シャシー(車体)がゆがんでるだよね」


友人は一瞬事故車をつかまされたと思い、知人にそう言ったそうだ。


「いやあ、それがどうも、パーツ交換した跡がないんだよ」


「普通これくらいの衝撃だと、バンパーがへこむんだけどねえ」


エンジンのトラブルもこれといって無かったそうだ。


「トランク閉まらなくなってたから、ロックの位置ずらしといたよ」


わだかまりを残したまま、友人は車を引き取った。


それを見送る知人も、こんなの初めてだと、


訝しい表情のままだったそうだ。


友人はその後も車を運転した。


ディラーに問い合わせると、車の元の持ち主は若い女性で、


ローンの返済がきつくなったから手放したとのこと。


事故など起こしていないはずだと言い張ったそうだ。


「何かすごくハンドル重いんだけど」


友人の車を初めて運転した時、俺がつい口にした感想だ。


「やっぱりそうか」


友人はこれまでの経緯を話し、



俺はもう一度車を点検してもらえばと助言した。


それからすぐに友人は、件の整備工場に車を持って行った。


二日後、知人の整備工から至急の連絡が入ったそうだ。


友人が整備工場に行くと、


その知人は一緒に車の下に入ってくれと言う。


「これなんだよ」 知人はライトでパナールロッド(前輪の車軸部分)照らし、


指差したそうだ。 「泥にこびりついてるけど、これ髪の毛だろ」


軸に髪の毛が数十本巻きついていたそうだ。


2人は無言のまま、すぐに車の下から這い出た。


「悪いことは言わない。あの車はすぐに処分しなよ」


友人は自分が引き逃げでもしたのかと、相手に疑われていると


思ったそうだ。


「俺は何もやってませんよ!」


慌てて知人に言い張ると、彼は分かってると頷きながら


「この車絶対におかしいぞ」


「この前見たときより、車体がずっとゆがんでるだよ」


結局友人は車を手放した。


無料で廃車にするのも惜しかったので、


どこかのディーラーに査定してもらったそうだ。


「車を持っていこうと思ったらさ、」


友人は呆けたように笑って言った。


「運転席のドアが開かねえでやんの」


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2016.07.29|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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