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【恐ろしい話】囁く男の子 短編 - 恐ろしい話

【恐ろしい話】囁く男の子 短編


昨日、終バスに乗って帰宅した。


僕はバスの最後尾のシートに座って


ぼんやりと窓の外を眺めていた。



他には、小学1年生くらいの男の子を連れた


ちょっと疲れた感じの女の人。


バスの中ほどに二人で座ってた。


どういうわけかその子供はちらちら


後ろを振り返って僕を見る。


じっと僕を見つめた後、


前に向き直って隣に座っている母親になにやら囁く。


母親は無視しているのか、


子供の話を聞いている様子もなく真っ直ぐ前を向いたまま。


そんなことを何度も繰り返す子供に


「嫌なガキだな…」と思ったが、僕は無視していた。


しかし、しつこく振り返りその度に母親に何か囁く男の子。


突然その子の話す声が聞こえた。


「お母さん、あの人幽霊だってば」


はぁ? 「さっきからいるよ、あの幽霊…」


ふざけんなクソガキ!頭にきて、


僕はその子を睨みつけていた。


それでもやめない男の子にかなり腹を立てた僕は、


自宅そばの停留所で降りる時に


母親に向かって


「あんた、子供の躾がなってないんじゃない?」と言った。


はっと顔を上げたその女性は、


とんでもなくびっくりしているようだった。


その時、突然気が付いた。


女性の隣には誰も座っていない。


そして、その女性は喪服姿だった。


泣きはらしたように真っ赤になった目を大きく


見開いて何かを言おうとする女性。


僕は瞬間的に何かを悟って慌ててバスを降りた。


走り去るバスの中からまだ僕を見ている


喪服姿の女性。その隣にはやはりあの子がいた。


あの子は何だったんだろう・・・

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2016.07.30|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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