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【恐ろしい話】恐怖の巡察箱 短編 - 恐ろしい話

【恐ろしい話】恐怖の巡察箱 短編


とある弾薬補給処での話です。


そこの補給処は元からいる隊員の数が少なく、


あちらこちらの部隊から



定期的に警備のものが編成されて任務に就きます。


その日は雨でした。


夜間体制に移行した私達の哨舎には、


司令を除いて数人しか起きていませんでした。


先輩の歩哨係が言いました。


「なぁ・・・、いきなりで悪いんだけど、


○○号弾薬庫の巡察一緒に行ってくんない?」


「えっ・・・」と、私。


先輩は続けました。


「いや、分かってるって。嫌だよなぁ、


自殺者の出た所に深夜の1時に行くなんて・・・」


「仕方ないんでしょ。いいですよ、ご一緒しますよ」


シフトの関係で、今行っておかないと巡察に行けなくなる事を、


知っていた私は引き受けてしまいました。


大粒の雨の降る中、


合羽がわりの外被というパーカーのような物を身に着け、


ジープを走らせてモノの3分もせずに、


目的地の弾薬庫に到着しました。


入口のフェンスのカギを開け、


歩く事150メートルほど先にある弾薬庫の前まで行きました。


当の本人、先輩はジープに乗ったまま、


ハイビームにして道を照らしていました。


二つ、並行にならんだ入口の奥側に巡察箱があり、


そこに時間と点検者の氏名階級を記入せねばならず、


急ぎ足で巡察箱に向かい施錠の有無を確認した後、


必要事項を記入しました。


「別段、おかしな事も起きなかったな」


と、私がジープの元に帰ろうと踵を返した途端、


「ターーーーン」という大きな音を立てて巡察箱が床に転がりました。


逃げ出したい気持ちでいっぱいでしたが、


雨水に記入用紙が濡れてしまうのが気になってそのままにしておけず


、壁の釘に巡察箱を再び取り付けようとしたのですが、何故か付きません。


確認しようと、懐中電灯で釘を照らした私は、


思わず巡察箱を床に投げ出したままジープに


向かって走り出してしまいました。


車で、のほほんと待っていた先輩が、


あまりの様子に何事かと聞いて来るので先程の出来事を話しました。


「偶然だろ。錆びて折れたんだよ、きっと」


簡単に言ってのける先輩に、私は首を振ってこういいました。


「何かでスパッと切ったかのように、釘が切れていました。」


しばらく無言だった2人は、


逃げるようにその場を離れたのは、言うまでもありません。

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2016.08.16|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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