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【恐ろしい話】吸いかけたまま煙草 短編 - 恐ろしい話

【恐ろしい話】吸いかけたまま煙草 短編


大学に入り、一人暮らしを始めて間もない頃。


真夜中、煙草を買いにアパートを出ると


斜め向かいのお寺に大勢のヒトが。


斜め向かいのお寺に大勢のヒトが。


「こんばんは」と声をかけられ覗いて見ると、


昨日日用雑貨を購入した向かいの金物屋のおじさんが手招きしている。


誘われるまま入っていき、勧められるままビールを飲んで話を聞くと、


どうやらお通夜のようでした。


奥の間には正座しながら、


うたた寝している小学生らしき男の子二人の肩を抱いてぼ


んやりしている美しい女性。


亡くなった方の奥様だそうです。


金物屋は語ります。


亡くなったのは、この商店街で店を構えていた男性で、


店の経営が傾きかけた時に不治の病が発覚し、


病気の進行とともに店も傾き、ついに倒産と同時に亡くなったと。


奥さん、あんな小さい子抱えて大変だねぇ。


私は、全然知らないおじさんの遺影をみながら


そうですねぇと軽く相づちを打ち、煙草を買って帰ってすぐに寝ました。


どれくらいたったでしょう。玄関にヒトの気配が。


とっさに「お父さんに煙草がばれる!」と思いましたが、


お父さんでないことにきづきました。


逆光で黒い塊にしか見えないモノは、


滑るように進み灰皿の前で座り込みました。


「一本貰うよ」。起きているコトに気付かれてはいけないと思いました。


かちっ、シュポっ。


理由もなく、あの遺影のおじさんだ!と思いました。


ほどなくして、じゅっと煙草を消す音がして、その黒い塊が立ち上がりました。


そして、また窓の方に滑るように進み、こちらに向き直って言いました。


「一緒に行くか?」その瞬間気を失いました。


翌朝、二日酔いで目が覚めてあぁ、


悪い夢を見たなぁと思い煙草を吸おうと灰皿を見て愕然としました。


火の始末には異常なまで神経質なのに、


吸いかけたまま灰皿に乗せてある煙草が一本。これは私のではない!


そして玄関から窓までの、


黒いかたまりが滑るように進んだ跡はなぜかしっとり濡れていました。


その日から、様々ないわゆる霊体験をするようになりました。

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2017.09.12|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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